クラウドの活用により、オープンデータ&ビッグデータが世の中にもたらす影響 – AWS INNOVATE を視聴した

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AWS INNOVATEにて「クラウドの活用により、オープンデータ&ビッグデータが世の中にもたらす影響 – 宮田裕章氏」を視聴した。
とてもよかったので複数回視聴した。その時のメモ。

Well-bing

・アフリカアメリカンの死亡率が2倍以上に。
 背景として持病の割合が高い。健康は自己責任というが肥満家庭の食事は高カロリーであり、子供は肥満から逃げられない。
・コロナで様々な問題が露呈し、命や人権や環境などの軸があり、経済合理性だけでビジネスを回すことはやめなければならない、持続可能な世界を作らないといけないという考え方に。
・所有の豊かさから、生きることの豊かさが提唱されている。
 (もちろん所有の先にある豊かさというケースもあり、クラウドを利用してどういった豊かさを得られるかが重要。)

GDPからGDWへ

・情報革命が終盤に差しかかってきている。これにより産業が変わってきたが、社会のあり方、民主主義のあり方が変わるデジタル革命へ。
・2012年、データメジャー4社(GAFA)がオイルメジャーの時価総額を超えた。
 石炭や石油など消費財が世界を動かしてきたが、2012年データに置き換わった。

日本はデジタル後進国

・マスク在庫量はリアルタイムでわからなかった。その結果不安に思う人達が買い占めた。結果必要な人達に行き渡らなくなった。
 コントロールできていれば同じ在庫量でも結果は変わってきたはず。
・テレワークについて米国では8割の人達が作業効率が下がらなかったと回答。日本では8割が作業効率が下がったと回答。導入して効率的に仕事するには課題があった。
・給付金について勾配をつけて配布しようとしたが難しかった。一律10万円配布についても数ヶ月かかった。
 ドイツやイギリスは数日で配り終え、人口10億人のインドでも1週間で配り終えた。

コロナでのデジタルな取り組み

・第一波では大きく経済にブレーキを踏むことになった。LINEでアンケートを取得するなどデータを取得したことで、それ以降は部分的なブレーキの踏み方で凌ぐことができた。
・データを見ながら不確実と向き合う。リアルタイムなデータに基づいて、最善を取り続けることが大切。
 変異株の変化にともなって「医療を逼迫させないように経済をある程度回す」から「国境をコントロールする」へ。しかしデルタ株でまた違った対策が求められている。

これからどうなっていくか

・クラウド * データ * AI で最大多数の最大幸福から、最大多様の最大幸福の時代がくるのでは。

ガバメント

・日本では平均値中間層に優しいが、平均でないと冷たくなる。
 シングルマザーの貧困率は世界的に見てワースト。離婚した場合、子供は女性側に。彼女らは非正規雇用が6割。さらに持病などがあると回らなくなる。
 これらの苦しさは足し算ではなく、掛け算としてのしかかってくる。今までデータがバラバラにあるため痛みの算出ができなかった。情報を1箇所に集めることで、より適切な対処ができる。
・人々の家計の痛みを把握している国や地域は強い。一律同じ対応ではなく、必要なサービスを必要な人に届けることができるように、1人1人の価値観に寄り添った対応ができるようになる。

金融

・公共料金の支払い情報を利用することで、お金を貸して返ってこない確率が1/10になるなど、多くのデータを利用することで産業構造が変わろうとしている。

生命保険

・契約をとることが重視されている。契約取得後、あまりにうるさいと解約されるため、適度に隠れたほうが良いというマニュアルもある。
 生命保険の価値は、病めるときも健やかなときも人々に寄り添うこと。つまり健康を推進し、何かあったときに最善の医師を用意することが価値に。

動画配信

・例えばハリウッドは劇場をいっぱいにするために皆が好きそうなものを作る。
・Netflixは誰がどこで離脱したか、など分析し、個に刺さる尖った作品が作れるようになった。
・職人が自分のセンスを信じて世に出すではなく、データと対話して新しい価値を生み出す職人が求められている。

ヘルスケア

・みんなに効く薬を作ろう、がスタンダードでありつつ、年齢や持病、遺伝子型、さらには家庭環境によって最善は変わる。

・体格、体調、昨日食べたものが異なるのに、なぜ皆同じ食事をするのか。1人1人の状況に合わせた食を提供するレストランに変化していく。

オープンデータの重要性

・企業が独占すると、アルコール中毒にアルコールをすすめるなどの不幸が起こることも。
・国が独占すると、不幸へのアプローチは有効かもしれないが、多様な幸福を実現するためには有効ではない。
・有用性はワクチン開発にもあらわれている。開発に数年かかると言われていたが、9ヶ月で完成した。ウイルス情報を共有できたことが大きい。
・オープンの前提として信頼されるデータ活用をしなければならない。

Human Co-Being

・食べることひとつにしても、食べることの喜び、文化の豊かさ、必要な栄養素の摂取、生命の維持、摂取しすぎると病気になる、残すと環境負荷になる、地産地消で地域のビジネスが活性化する、など世界と様々な形でつながっている。
 独りよがりで生きていてはいけない。
・経済合理性の歯車として生きるのではなく、1人1人がどう生きるかが先にあり、人々がつなげることによって、持続可能な未来につながっていく。